週末はまちなかで子育てをまなぶ 第3回目


■日時:2017年9月2日(土)10:00~12:00

■講師:開業助産師 田中恵美子さん

■テーマ:子育て中の親に寄り添う仕事のこと 育児の悩みを解決!

■参加者11名 託児利用の子ども14名

第3回目講師は、開業助産師の田中恵美子さんです。

普段あまり接する機会の少ない「助産師」が、どんなところで活躍しているのか、というお話からお伺いしました。

私たちが助産師を知るのは「お産の現場」が多いのかもしれません。

助産師の仕事は、お産から新生児のケア、妊娠時のトラブル対処まで実にさまざまな仕事があります。

田中さんは「助産師の活躍の場は、教育の場や個人相談対応など多様にあり、今後どんどん増える可能性がある」といいます。

続いて「出産する病院の決め方アドバイス」「射乳反射」など、初めて聞く知識に参加者はなるほどと、深くうなずいていました。

 

この後は、育児に関する質問・不安など参加者の声も聞きつつ、参加者と講師との対話形式で進められました。

 

参加者からは、

・母乳が出ない自分が「悪」だという概念に押しつぶされそうになる。「罪悪感」抱いてしまう。

・初めての子を育てるのに、何も情報収集することもないまま母になり、出産し育児が始まってからの情報収集では遅かった。妊娠期から何かしら準備をしておけば、さほど不安の少ない、落ち着いた育児ができたのかもしれないと思う。

・自分のような人見知りでも、輪に入りやすいこういった場所はありがたい。常連の参加者でも、初めて参加する人でも、よいコミュニケーションがとれる、こういった場所が必要だと思った。

・親も知り合いもいない場所での子育てで、家にばかりこもっていると子どもにとってもよくないと思い、まずは外出することに目標を設定している。

・育児情報はネットで調べれば、膨大にあり、自分にとって有用な情報にたどり着くまでが大変。時間もかかって面倒になってしまう。

 

など、現在の切実な悩みや育児を振り返って思うことなど、実にさまざまな意見が出ました。

丁寧に田中さんが答える姿に、参加者が「うん、うん」とうなづく姿が、私はとても印象的でした。

 

赤ちゃんのお世話や育児などについて、多くのお母さんから相談を受けてきた田中さんが、助産師として大切にしていることがあると言います。

それは、知識や正論だけを伝えるのではなく、お母さんに「寄り添う」ことだそうです。

個人個人で、環境も違えば、価値観も違います。

正しい知識だけを伝えるのが目的ではなく、その人にとって何が大切なのか、きめ細やかな観察が必要なのだと。

 

 

★参加者からの受講後アンケートより

・出産や授乳で苦しんでいたのは自分だけではないことを共感できてよかった。話すことで、もやもやを吐き出すことができてよかった。

・出産にはひとそれぞれのドラマがあり、その子によって悩みは様々だと改めて感じた。母だけでなく、サポートする周りの方にも、(この座談会の内容を)聞いて知ってもらいたい。

・出産後は気持ちが不安定になりがちで、多くの人が同じ気持ちだと思うけど、共有できるといいな。

・情報を得ることの重要性に気づいた。気軽に相談できる場所、情報収集できる場所を作りたいと思った。

・情報収集するのに、妊娠期から出産期は産婦人科、出産した後はどこに聞けばよいのかさえもわからず、慌てた。

 

困った時には、気軽に相談できる場所があると、お母さんたちは安心ですね。

座談会では「情報の一元化ができるとよい。一つの場所で育児に関するすべての悩みが解決できるところが欲しい!」との意見が何度も出てきました。

気軽に親子で参加できる座談会を、ぜひ開催していきたいものです!

 

また、今回の講師の田中恵美子さんはママ向け講座、産後ケアサービスなどを中心に活躍されています。

助産師は、いつでも相談できるママの味方!

子育ての質問や不安は、地域の助産師にいつでも相談しましょう。